9月25日の
日本ハム戦(札幌ドーム)。2点リードで迎えた8回先頭。辰己涼介が初回の直球を振り切った。高々と舞い上がった打球は、バックスクリーン右で着弾。キャリアハイとなる11号ソロで6対0の勝利に貢献した。
結果で成長を示したシーズンだった。昨季は130試合に出場して自身初の規定打席到達も、打率はパ・リーグ最下位の.225に終わった。外野手で球団初のゴールデン・グラブ賞も獲得したが「バッティングに特化した自主トレをする」と打力アップを目指し、オフには徹底的にバットを振り込んだ。
今季は120試合に出場し、いずれも自己最高の成績となる打率.271、35打点、出塁率.354。規定打席到達は自身2度目となり、安打も自己最多となる111本を放った。盗塁数は12とキャリアハイには届かなかったものの、自慢の足を生かした守備で勝敗に直結するようなスーパープレーを何度も披露している。攻守で貢献した中堅手は、チームに欠かせない存在だった。
三振は自己ワーストとなる103個となったが、昨季までより長打力は上がった。シーズン終盤に調子を上げ、9月15日の
ソフトバンク戦(楽天生命パーク)から10試合連続で五番に座るなど、首脳陣からも高い期待をかけられている。
推定年俸3300万円からのアップは間違いないと見られている。5000万円以上なら納得してサインできるだろうか。ただ、チームは4位に終わっただけに、どこまでの昇給を勝ち取れるか。
写真=BBM