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広島・秋山翔吾 3年ぶりのNPBで数字以上の存在感/新天地1年目のシーズン

 

移籍2年目の来季はさらなる活躍を誓う秋山


 電撃加入には、誰もが驚いたことだろう。6月中旬にMLBパドレス傘下3Aエルパソを退団し、3年ぶり日本球界復帰を決断した秋山翔吾。古巣・西武でも、資金豊富なソフトバンクでもなく、赤ヘル軍団の一員となる道を選んだ。交渉にあたった鈴木清明球団本部長が本人から入団意思を伝えられた際の反応として「えっ、マジ⁉ って言ってしまった」と明かしたように、球界内の衝撃は大きかった。

 2015年にシーズン216安打のNPB記録を樹立し、日米通算2000安打まで483安打とする安打製造機。チーム加入後は、広島にとって特別な「原爆の日」の8月6日の阪神戦(マツダ広島)で移籍後初のサヨナラ打を放ち、9月6日の中日戦(バンテリン)では決勝3ラン。44試合で打率.265、5本塁打、26打点という数字以上に、存在感は光った。

 2年半のアメリカ生活は出場機会も限られ、今回のシーズン中の急激な環境の変化は体調にも影響を及ぼした。シーズン終盤に2度、発熱などのコンディション不良で離脱したのは、へんとう炎が原因。10月下旬に摘出手術を受け、「来年1年間しっかりやるための準備。早い段階で不安要素を取り除いた」。1年間を戦い抜ける体づくりを主体に、着々と来季への歩みを進めている。

 来季は35歳シーズンだ。長野久義巨人にトレード移籍したことで、チームでは會澤翼と並び、松山竜平に次ぐ年長選手となる。自身を中心に、西川龍馬野間峻祥らと強固な外野陣を構築できれば、ライバル球団にとってこれ以上ない脅威となる。

写真=BBM
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