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ロッテ・佐藤都志也 目指すべきところにブレはない「捕手争いを勝ち抜きたい」/秋の収穫

 


 今季終了後、吉井理人新監督が就任し、宮崎で開催されたフェニックス・リーグで早速、ベンチに入って指揮を執った。若手たちがアピールをしようと意気込む中で、チームトップの6本塁打をマークした佐藤都志也が存在感を示した。

 南国の地で、本職の捕手の守備に就くことはなかったが、今季守った一塁に加えて、右翼、さらに「中学生以来」という三塁にも挑戦した。

 指揮官は「MVPは佐藤」と称えた。練習では元気な声を張り上げた。グラウンド外でも、山本大斗松川虎生、植田翔太らを連れて早朝の散歩に出かけるなど、後輩を引っ張った。

 そんな姿を指揮官は見ていた。「現時点で十分、捕手でも一軍戦力になる。ただ、佐藤の場合はほかも守れたほうが、打撃も生かせるし、得だと思う」と、捕手以外のポジションで起用した理由を説明した。

 3年目の今季は『強打の捕手』としての片鱗を発揮。118試合に出場し、打率.214、8本塁打、31打点。8月以降は打率1割台と低迷し、最終的な数字は上がらなかったが、四番としても20試合に起用された。

 守備でもリーグ1位の盗塁阻止率を誇り、一塁も器用にこなした。成長と課題の両面が出た一年。「試合に出ることはうれしいけど、自分の調子次第でチームを勝たせられないところもあった。体力面は、自分でも疲れたなと思うことがあった」と振り返った。

 充実の秋。体力強化に取り組みながら、自身の可能性を広げた。それでも目指すべきものは決まっている。「捕手争いを勝ち抜きたい」。その言葉は力強い。

写真=BBM
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