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日本ハム・宮西尚生 3度目の手術を乗り越えて再起を目指す/来季の雪辱を誓う

 

400ホールド達成を目標に鉄腕が完全復活を期す


 宮西尚生は11月11日に行われた契約更改後の記者会見で言った。16年目へ向けて「来年、ラストチャンスの気持ちでやらないといけないと思います」。シーズン中の9月に自身3度目となる左ヒジの手術を受けた。その決断の前には「(来季も)契約をしてもらえるのか。やめるべきなのか」と、引退も頭によぎったが、再起を目指す道を選んだ。

 2022年は左ヒジ痛の影響で24試合の登板にとどまった。ルーキーイヤーから続けてきたシーズン50試合以上登板の記録も14年でストップ。プロ野球記録の岩瀬仁紀(中日)が持つ15年連続に、あと1年及ばなかった。「正直、3年くらい前から投げるたびに(左ヒジに)水がたまって注射で抜かないといけなかった」。大記録に迫るまで、ひたすら腕を振り続けてきた代償でもあった。

 それでも、戦い続ける気力は消えなかった。「監督が求める登板の仕方にヒジがついていけなかったっていうのは、僕の中ではすごく悔しくて………」。万全でない状態と分かっていても、結果を残せなかったことは悔いしかない。「もう1回勝負させてほしい」。手術をして再出発したい旨を、球団に願い出た。

 球団も「今まで頑張ってくれたから、自分の思うようにやりなさい」と、異例となるシーズン中の手術を認めてくれた。「感謝しかない」。リハビリも順調で、完全復活へ向けて光も見えてきた。「やっぱり、400ホールドは達成したい」。新球場元年に前人未到の大記録を打ち立てて、プロ入り後では最も苦汁をなめた今季の雪辱を果たす。

写真=BBM
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