今季が3年契約の最終年だった益田直也投手が来季からも新たに複数年契約を結んだ。詳細な条件は非公表ながらも、「悔しい思いをしながら過ごす経験がここ最近なかったので、またイチから来年に向けて頑張ろうという気持ちになっている」と、プロ12年目を迎える2023年へ責任感も増している。
52試合に登板し、1勝2敗25セーブ、防御率3.29だけを見れば、そこまで悪い数字ではない。それでも絶対的守護神として期待されながら、夏以降に調子を落とし、二軍再調整を経験したのだから、通算182セーブ&153ホールドを誇る鉄腕にとっては事件と言えた。
不調の原因については「ボールの質自体がよくなかった」と振り返る。それは、ボールの質を取り戻せば、心配ないという自信でもあった。
今季途中から9回のマウンドを
オスナに譲ったが、「そこ(9回)で投げるつもりでトレーニングしているし、来季もそこで一年間投げるという思いを持っている」と、クローザーとしての自負も忘れない。
思い描いた結果を残せず、チームも今季5位と低迷した。そんな中でも、球団からはこれまでの実績と貢献を評価してもらった。期待に応えないわけにはいかない。今季終了後には、同郷の和歌山県出身の
吉井理人監督が就任した。
「監督も新しく吉井さんに代わって、本当に胴上げしないといけない。言いワケできないシーズンになると思うので、本当に頑張りたい」
悲願のリーグ優勝へ、チームのブルペンを長年支え続けてきた右腕の心はメラメラと燃えている。
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