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DeNA・三浦大輔 番長政権3年目 戦力整い頂点獲りへ/指揮官が見据える2023

 

戦力も整ってきており、優勝を狙える力は十分にあるDeNA


 結果的に2度、悔しさを味わうことになった。しかし、2021年のそれとは違った。「今は悔しくて、しょうがないです」と声を絞り出したのが22年9月25日。ヤクルトに敗れ、2年連続で高津臣吾監督の胴上げを許した。同時にシーズン2位が確定し、3年ぶりのCSへ進出。「楽しんで全力で戦っていこう。誇りを持って戦っていこう」と訓示し、ファーストステージで3位・阪神と激闘を演じた。

 1勝1敗で迎えた第3戦は、最後まで1点を追いかけた。9回一死満塁で代打・藤田一也が二ゴロ併殺。結果は伴わなかったが「選手たちは全力で戦ってくれた。昨年(21年)に比べれば、かなり(チームが)変わってきた。この1年、日々成長しながら戦えた」と収穫に目を向けた。就任初年度の最下位から飛躍した事実。「何かが足りなかった。この悔しさを忘れずに」と言葉に力を込めた。

 25年ぶりのセ・リーグ優勝へ、まずコーチ陣の役割を変更した。指揮官を支えた青山道雄ヘッドコーチが巡回コーチへ配置転換され、相川亮二バッテリーコーチがチーフ作戦兼バッテリーコーチに。石井琢朗野手総合コーチがチーフ打撃コーチとなり、リーグ4位の497得点にとどまった打撃部門の強化を図った。

 捕手のレギュラー格だった嶺井博希はFAでソフトバンクへ移籍したが、戦力整備も着々。メジャー志向のあった守護神・山崎康晃が6年契約によって残留し、中日からトレードで獲得した京田陽太で固定できなかった遊撃の補強にも成功した。ホップ、ステップ、ジャンプの番長政権3年目。機は熟したと言える。

写真=BBM
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