週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

オリックス・渡部遼人 泥臭く次塁を狙って「失敗を恐れず必死に」/年男の決意

 


 プロ2年目を迎える“慶応ボーイ”が、虎視眈々とポジション奪取を狙う。

 渡部遼人は自身の役割徹底を心掛ける。プロ1年目の昨季はオープン戦で12球団2位タイとなる4盗塁を記録するなど、アピールに成功し、開幕一軍切符をつかみ取った。

 それでも慢心はなく「ベンチに入ることが全体の目標ではない。役割にフィットしていくことが大事」と力を込めた。ただ、プロの壁は高かった。ルーキーイヤーから公式戦でもダイヤモンドを駆け回ることを思い描いたが、昨季は16試合に出場して打率.059、1盗塁と結果を残すことはできなかった。

 最大の武器は50メートル走5秒9の俊足で「塁に出れば、何か起こせるかなと思っている。プロの世界で新しい発見があると思いますし、盗塁の得意な人に、いろいろ聞いていきたい」と背番号0は意気込む。慶大時代の公式戦では33盗塁を企画し、すべて成功。盗塁成功率100パーセントを極めた。

「無理はしないというのがモットー。まずはアウトにならないことが大前提なので、リードはあまり大きくない」

 スタートの瞬間に神経をたぎらせ、初速を意識し、果敢にスチールを決める。

 昨季二軍では79試合に出場して、打率.259、1本塁打、26打点。13盗塁をマークし、着実に経験を積んできた。アマ時代は盗塁失敗しなかった男だが二軍では9つの盗塁死。「いつか失敗はする。失敗を恐れずに必死にやっていきたい」。年男となる2023年も、泥臭く、次の塁を狙って走り切る。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング