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ソフトバンク・和田毅 覚悟を胸に、まだまだ競争/最年長の意地

 

今季も開幕先発ローテーション候補として名前が挙がる和田


 2月21日に42歳を迎える和田毅が元気だ。5年目となった長崎での自主トレはチームメートの藤井皓哉板東湧梧だけでなく、他球団の選手も含めて過去最多となる10人以上の選手がベテラン左腕を慕って参加した。

 1月9日の自主トレ公開では、親子ほどの年が離れた若手とともに、全長175メートルの急な上り坂を全力疾走。計8本を走り切り、健在ぶりを見せつけた。キャッチボールでは約80メートルの距離をこなし、「去年の1月ごろは60メートルくらいしか投げられなかった。今年は本当に肩の状態もいい」と手応えを口にした。

 昨季は史上最年長記録となる41歳7カ月でNPB通算150勝を達成。また、これまで杉浦忠が持っていた1756奪三振の球団記録も更新するなど、記録ずくめの1年となった。シーズン17試合に登板して7勝(4敗)、防御率2.78と好成績を残したが、本人には満足する様子は一切ない。「新型コロナに感染して抜ける時期もあったし、大事なクライマックスシリーズで打たれたこともあった。反省というか、申し訳なさでいっぱい」ときっぱり言い切った。

「松坂世代」最後の1人として今季も戦う。2月1日の春季キャンプ初日にもブルペン入りするつもりだ。「できなければ、やめるという覚悟を決めながら毎年過ごしている。しっかりとチームに貢献できるレベルに到達しないと使ってもらえない。競争の世界なので、頑張って勝ち残るしかない」。世代交代はプロ野球の常ではあるが、まだまだ後進に道を譲るつもりはない。

写真=湯浅芳昭
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