プロ10年目の今季から先発に挑戦する森唯斗が、2年間の悔しさを晴らすべくフル回転する覚悟だ。宮崎市での自主トレを公開した1月14日。早くも今年4度目となるブルペンに入ると、捕手を座らせて熱のこもった直球を約40球投じた。

「飛ばし過ぎているなというのはあるけど、体の状態がいいので」。そう充実の表情を見せると「2月1日に一番にブルペンに入って、最後まで投げ切ってやろうかなと思ってます」と、先発ローテーション入りに向け、春季キャンプ初日からの猛アピールを誓った。

　ルーキーイヤーから7年連続で50試合以上に登板し、2018年からは守護神を務めて3年連続で30セーブ以上をマークした。だが、21年に左肘手術の影響もあり30試合の登板に終わると、昨季も開幕こそ守護神で迎えたが不振のため二軍での「無期限調整」を経験。中継ぎとして夏場に一軍復帰すると、9月16日の楽天戦(楽天生命パーク)では通算461試合目にして初の先発マウンドに登った。2度の先発で適性を示したこともあり、今季からの先発転向を決意。秋には若手中心のフェニックス・リーグでも志願登板するなど、“新天地”で巻き返す意気込みを示している。

　エース・千賀滉大は抜けたが、藤井皓哉の先発転向や有原航平やJ.ガンケルの加入などでもありポジション争いは激しい。もちろん右腕もそれを理解しており、半年近くスナック菓子や炭酸飲料を我慢し8キロの減量に成功。「プロなのでやることはやらないと。ピッチングをしててもランニングをしてても、いい感じで動けている」。大暴れする準備はできている。

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