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オリックス・平野佳寿 勝利のハイタッチの中心に「切り替え……というよりも、忍耐の言葉が近い」/記録への挑戦

 


 熟練の投球術で金字塔までたどり着く。守護神・平野佳寿が、日米通算250セーブまで残り「29」としている。

 中嶋聡監督から抜群の信頼を寄せられる剛腕クローザーは、今季もクローザーとしての開幕が決定的で、1年間を戦い抜けば、大記録到達も視野に入る。

 今年3月で39歳を迎える右腕は「誰もがどこかで失敗する。失敗がないと次につながらない。大事なのは、次に向けてしっかり準備すること。そこで抑えたら、また元気に戻る。切り替え……というよりも、忍耐の言葉が近い」と深くうなずく。

 指揮官からの信頼も絶大なものがある。中嶋監督は「(ブルペンに)いるだけで、みんなの薬。安心の材料」と昨季48試合に登板して3勝2敗28セーブ、防御率1.57の存在感をたたえた。

 昨季、6月2日のDeNA戦(横浜)では9回に三番手で登板。15セーブ目を挙げ、史上7人目のNPB通算200セーブを達成した。2006年に希望枠で入団した際は先発投手。のちに救援に回り、守護神を任されるが「単に、僕が最後に投げているだけ」と謙遜する。記念ボードは、かつて8、9回を任された佐藤達也広報から受け取り「本当に、僕は最後に投げているだけ」と仲間を思い、足場が荒れた最後のマウンドに、今も立ち続ける。

 名球会入りも目前と迫っているが「あまり先を見ずに。一歩前だけ見て頑張りたい」と冷静沈着。勝利のハイタッチの輪の中心には、背番号16が今季もいる。

写真=BBM
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