週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ロッテ・高部瑛斗 スピード+αを身につけて「何かを学ぶには、自分で体験する以上にいい方法はない」/2年目のジンクスに挑む

 


 力強い打球がフェンスを越えていく。キャンプで精力的にバットを振り、鋭い打球を放っているのが昨季、44盗塁を決めて自身初のタイトルを手にした高部瑛斗だ。

 プロ3年目の昨季、オープン戦で12球団トップの打率.393をマーク。荻野貴司が脇腹痛や、新型コロナの療養などで開幕に間に合わない状況もチャンスに変え、猛アピールして開幕スタメンを勝ち取ると、シーズンでも俊足巧打を武器に137試合に出場とレギュラーに定着した。中堅守備も好守を披露してゴールデン・グラブ賞にも輝くなどブレークを果たして挑む今季は“実質2年目”。真価を示すシーズンは、相手の警戒もより強くなる。

 だからこそ、掲げるのは「パワーアップ」、そして「レベルアップ」だ。

「スピードだけではなくて、パワーもつけて、レベルアップしたい。昨年は長打が少なくかった。相手からしたら長打が打てるバッターのほうが怖い。困ったらヒットが打てる、そんな幅のある打撃をしていきたいんです。だから、今年は打撃のタイトルが獲れるように頑張ります」

 とはいえ、先を見過ぎない。タイトルはあくまで“結果”の一つと考え「できることをしっかりやって、シーズン終盤に(タイトルを)狙える位置にいること」と地に足を着け、目の前の1試合に臨んでいく。

 求められる役割は、昨季と同様に荻野と組む一、二番、『オギタカ』コンビでチャスメークすることだが、甘いコースは逃さず長打も放つ。「大きく強く振ること」を掲げてキャンプで汗を流す姿、そして放たれる打球の飛距離が、さらなる飛躍を期待させる。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング