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ヤクルト・木澤尚文 自信を力に変えて/2年目のジンクスに挑む

 


 真価が問われるシーズンとなる。木澤尚文にとって慶大から入団2年目の2022年は飛躍の一年となった。チーム最多タイの55試合に登板し、プロ初勝利を含む同トップタイの9勝をマーク。ルーキーイヤーに一軍登板なしに終わった右腕は、間違いなくリーグ連覇の原動力の一人となっていた。

「チーム最多登板は僕自身の中ですごく自信になった数字でもありますし、マウンド上でできることも少しずつ増えていくことは実感できたので、成長できたところと課題といろいろ明確になった1年間だったと思っています」
 
進化を求めるシーズンでもある。一気にブレークした右腕に対して他球団からマークが厳しくなるのは必至。被打率も対右打者が.180なのに対し、対左打者は.278と課題は明白だ。「球数が少なかったというのはすごくポジティブな要素でもあるんですけど、前に打球が飛ぶことが多かった。変化球で、空振りを取れるレベルまで上げていくのがオフの課題の一つ」とオフシーズンは落ち球の精度向上に励んできた。

 研究熱心で昨年11月には、球の回転数や回転軸などを数値化する測定機器「ラプソード」を自費で購入。今春の沖縄・浦添キャンプにも持参し、チームの共有物として提供しブルペンで使用している。

 高津臣吾監督も木澤について「体の強さであり、ボールの強さであり、彼には強さがあると思っている。それは人に負けない強さだと思う」と高く評価する。昨年以上の活躍で、ジンクスを吹き飛ばす。

写真=BBM
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