実戦出場2試合目となった2月15日の
ロッテ戦(北谷)。岡林勇希はすっかり定位置となった「一番・中堅」で先発出場すると、初回の1打席目から見せた。
初球を右前に運ぶと、一死後に二盗を決めた。2打席目には直球を中前打に運び、存在感を見せつけた。「何よりも、まずは直球をしっかりととらえられたことが良かった」と充実の表情を浮かべた。
3年目の昨季、大躍進を果たした。開幕スタメンを勝ち取ると161安打を放ち、最多安打のタイトルを獲得。さらにベストナイン、ゴールデン・グラブ賞にも輝き、一躍脚光を浴びた。
立浪監督も「へばった時期もあったけど、見事に成長しながら良い成績を残してくれた」とうなづいた。
実質2年目となる今季は、他球団からのマークも今まで以上に厳しくなることが予想される。そのための布石も打ってある。1年間フルに戦った上で、宮崎秋季教育リーグ、沖縄秋季キャンプを完走させた。
指揮官は「油断させないようにやらせたけど、彼は慢心することなく練習していた。今季もやってくれると思います」と太鼓判を押す。
春のキャンプでもとにかくバットを振り込んだ。打球に力強さが増したのは明らか。ロングティーでスタンドインもする確率も上がってきた。
「とはいえ、ホームランを打つのが目的ではないですからね。自分の役割を果たすだけです」と岡林。強い打球が増えれば単打はもちろん、二塁打、三塁打も増えていく。
最下位からの巻き返しには岡林の一番としてのさらなる成長は欠かせない。
写真=BBM