初の開幕一軍へ、最高のアピールとなった。2月22日に行われた
中日との練習試合(北谷)。「九番・二塁」で先発した黒川史陽が4打数4安打3打点と大暴れした。
2回に右前打で出塁すると、4回には左前打。1点ビハインドで迎えた5回二死満塁では、内角直球を右前へ運んで逆転の二点打。9回にも左前適時打を放ち「直球を一発で仕留められてよかった」とうなずいた。
2月25日の
日本ハムとのオープン戦(名護)では、4打数2安打2打点。同日まで実戦8試合に出場し、25打数13安打で打率.520、1本塁打、9打点。期待の若武者の活躍に石井監督も「しっかりと振り負けずにスイングできている」とたたえた。
昨季は二軍で94試合に出場して打率.262。リーグ2位タイとなる20本の二塁打を放ったが、満足はしなかった。オフは筋トレに加えて食事面も見直し筋肉量が増加。打撃フォームにも微調整を加えた。「始動を早く(した)。自分が一番力強く振れるタイミング」と手応えを得たようだ。
ただ、定位置奪取は簡単ではない。二塁には不動のレギュラー・
浅村栄斗が控えている。三塁は中日からトレードで新加入した
阿部寿樹、新外国人の
フランコも本職だ。激しい内野手争いを勝ち抜く必要がある。
石井一久監督は「一軍のベンチ入りだけでなく、レギュラーを目指して欲しい」と期待を込めた。「ずっと結果を出せるように」と語った高卒4年目が、慢心することなくアピールを続けていく。
写真=BBM