週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

中日・細川成也 未完の大器が爆発か?/レギュラー争いダークホース

 


 春季キャンプ総括で恒例となっている「チームMVP」を尋ねられた立浪監督は即答した。「細川です。練習もちゃんとやりましたし、結果も出ている。うちに足りないものを持っている」。現役ドラフトを経てチームに新加入した細川成也が春の沖縄で存在感を見せた。

 とにかくパワーが売りだ。練習から柵越えを連発すると、2月の実戦で3本塁打と持ち味を発揮した。2月26日の広島戦(北谷)ではアンダーソンの151キロ直球を左翼席に放り込んだ。

「打った感触はすごく良かったです。ここまでやってきたことが少しは出せたと思います。少しずつですけど、これまでよりタイミングが合うことが増えたと思います」

 キャンプでは連日、和田一浩打撃コーチらが見守る中、居残りで打ち込み、タイミングの取り方を工夫してきた。球場を出るころには、いつも日は落ちていた。なりふり構わぬ姿勢が徐々に結果となって現れ始めている。

 ドラゴンズの外野は左翼・大島洋平、中堅・岡林勇希、右翼・アキーノで開幕を迎えるのが基本線。ただ、細川は外野守備でも随所に強肩を披露するなど安定感を見せており、このまま打撃の状態を維持できれば、レギュラー争いに割って入る可能性は十分に秘めている。

 現に指揮官は「ゼロから吸収しようとしているし、外国人と比べても打球速度やパワーは負けていない。レギュラー争いに加われる選手」と話すなど評価は急上昇。「とにかく結果を出すしかないので、これからも必死にやっていきます」と細川。プロ7年目。未完の大器のままでは終われない。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング