助っ人左腕が、順調な仕上がりを見せた。マニー・バニュエロスは2月25日、
日本ハムとのオープン戦(名護)に来日初先発。2回3安打1失点ながら最速は151キロをマークした。
初回は甘く入った直球を痛打され、3長短打を浴び1失点。強風が吹く悪条件の中で苦しんだが、2回は修正した。
先頭の
加藤豪将はスライダーで二ゴロ、続く
上川畑大悟はカットボールで左飛。
伏見寅威はスライダーで三ゴロに封じ「2イニング目はしっかり対応できた」とうなずいた。
3月5日の日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)でも先発すると、3回3安打1失点。前回登板はスライダーとツーシームやカットボールが軸だったが、同日はチェンジアップや、パワーカーブを積極的に使った。
全44球のうち直球は16球。相手の打ち気をそらした東京五輪メキシコ代表左腕は「アグレッシブに打ってきていたので、タイミングを崩せた」と充実感をにじませた。
ヤンキースなどでプレーし、メジャー通算58試合で6勝9敗1セーブ、防御率5.64。開幕ローテ候補と目される助っ人について
石井一久監督は「腕も振れていたし、間合いとかもいい感じだったので、このまま調整を続けてくれれば」と期待を込めた。
しかし3月12日の
ロッテとのオープン戦(静岡)は2回2/3を6失点と大乱調。19日の
中日とのオープン戦(バンテリン)は4回1/3を2失点。まだ本調子とは言えないが、開幕に向けて徐々に仕上げていくはずだ。
ナインとは覚えたばかりの日本語を交えて会話するなど、チームにも溶け込んできた印象だ。初登板後には「ここから間違いなく上がっていく」と語っていた技巧派左腕。初めてプレーする日本で力を発揮できるか。
写真=BBM