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ロッテ・澤村拓一 義理の男、成長して舞い戻る/注目の新戦力

 


 一段と頼もしくなって帰ってきた。大リーグのレッドソックスを自由契約となった澤村拓一投手が3年ぶりにロッテに復帰。2年間で大リーグ通算104試合に登板した右腕への期待は大きい。

 初交渉を行ったのが1月22日。その6日後には入団会見に臨んだ。力強い言葉にメジャーへの未練はなく、「千葉ロッテマリーンズさんのために腕を振ろうと決意して、今ここにいる」ときっぱり。さらに、「アメリカに行く際に快く送り出してくれたチームに対して、義理を守りたかった」と男気を垣間見た。

 石垣島の春季キャンプには2月5日に合流。時間を有効に使うため、早朝6時にウエート・トレーニングを行い、自ら考えて黙々と練習に取り組んだ。選手に主体性を求める吉井監督は、「澤村はプロ。若い子がどう感じるかが楽しみ」と話した。

 開幕までのテーマは、日本のマウンドとボールへの順応だ。場所によって、気候や湿度が変わる米国で戦った2年間。「慣れることが大切。皆さんが思っているほど簡単ではない」。難しさも語っていたが、実戦2戦目となった3月14日のヤクルトとのオープン戦(神宮)では力強い直球を軸に1回無失点。「もっと良くなると思う」と手応えを得た。

 ファンが望むのは、シーズン途中に加入した2020年、優勝争いを引っ張った姿。「あのときはコロナ禍で声援はなかった。声援をしてくれるファンの方とともに勝っていきたい」。声出し応援が解禁された本拠地ZOZOマリンを何度も沸かせてくれるはずだ。

写真=高塩隆
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