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中日・田中幹也 開幕当確からのアクシデント/注目の新戦力

 


 3月31日の巨人との開幕戦(東京ドーム)。二塁はドラフト6位ルーキーの田中幹也に当確ランプが灯っている、はずだった。

 3月9日の西武とのオープン戦(ベルーナ)に二番・二塁で出場すると、初回の無死一塁から走者がスタートを切った場面で中前打を放ち先制点をお膳立て。さらに8回には西武の開幕投手を務める高橋光成のカットボールを左翼線にはじき返す二塁打でアピールに成功した。

 試合後、立浪監督は「田中を二塁で使おうと思っている。二番に入れたら、いろいろなことができる選手」と高評価。開幕からクリーンアップへのつなぎ役として田中に大きな期待を寄せていた。

 田中は「状態は良いと思います。ダルビッシュ有(パドレス)さんから打てて(3月2日の合同練習)、そこから気持ちも楽に打席に入れています。一流の投手の球についていくのが精いっぱいなところがあるので、打ち崩せる力をつけたい」と語っていた。

 アクシデントに見舞われたのは3月19日の楽天戦(バンテリン)だった。5回に四球で出塁したものの、けん制球で帰塁の際、右肩を痛めた。翌日に病院で診断を受けた結果、右肩の脱臼が判明。これで開幕スタメンは白紙となった。

 大学時代、国指定の難病「潰瘍性大腸炎」を患い、大腸の摘出手術を受けた。「グラウンドに立てば病気は関係ないので、結果を出すために必死になってやっていく。ただ、この病気で苦しむ方に、勇気を与えられる選手になりたい」と田中は言っていた。右肩脱臼で落ち込んではいられない。

 開幕しばらくは不在――状態が万全となればすぐに一軍に戻ってくるだろうと思われたが、将来を見据えて手術の可能性も出てきた。手術となれば今季の出場は厳しくなるが、間もなく結論が出そうだ。

写真=BBM
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