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ヤクルト・奥村展征 プレーでも輝いてみせる/わがチームのムードメーカー

 


 声高らかに、元気印が今シーズンもスワローズを盛り上げる。日大山形高からプロの世界に入り、10年目を迎えた内野手、奥村展征はリーグ連覇を果たした昨季の自身の役割をこう振り返る。

「昨年1年間は、チームの士気が下がらないようなイメージでした。優勝したのでマイナスではなかったと思っています」

 グラウンドにはいつも奥村の声が響いている。沖縄・浦添キャンプ。シートノックで二塁を守る奥村は必死に打球を受けようと声を出すが、森岡良介内野守備走塁コーチには毎度スルーされる。そして、最後の最後で打球を処理して本塁へ送球し、捕手が転がしたゴロをグラブトスしてヘッドスライディング。この一連の流れで、スタンドからは拍手が起こる。試合前の円陣でも毎度のように声を出し一芸を入れながら鼓舞。まさにムードメーカーだ。

 ただ、プロ野球選手として満足はしていない。今季はもちろん、プレーでもチームを盛り上げる。「声を出すことも全力でやりながら打撃の面でガツガツいかないといけないと思っている。コンタクト率を上げていきたい」と奥村。オフシーズンから打撃フォームを試行錯誤しながら、結果を出すべく汗を流してきた。

 昨季は、43試合に出場したが打率.146。確実性が上がれば、起用の幅も増えるだけに打力アップが何よりの課題だ。「打撃は本当に何段も上げていかないといけない」。

 開幕一軍も出場機会がなく4月6日に選手登録を抹消に。現在は、ファームで汗を流す。一軍再昇格へ、強い覚悟を持ち、きょうもグラウンドで存在感を放つ。

写真=BBM
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