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楽天・伊藤裕季也 三塁定着で目指せGG賞/目指せ! 初タイトル

 


 大きな期待を抱かずにはいられない。日本ハムとの開幕3連戦(エスコンF)。伊藤裕季也が攻守で確かな輝きを放った。

 5年目で自身初の開幕一軍を勝ち取ると、3月30日の開幕戦に八番・三塁で先発出場。序盤から投手戦が展開される中、0対0で迎えた5回に左翼席へ新球場1号となるソロを放った。

 相手先発・加藤貴之が投じた138キロの外角直球を強振。DeNAで新人だった2019年8月14日のヤクルト戦(神宮)以来となる一発で勝利に貢献したが、満足する様子は見られなかった。

「打ち続けていかないといけないというところで、喜びきれないところもある」と淡々と語った。

 4月2日の同3戦目は守備で魅せた。1点リードで迎えた9回二死無走者。代打・万波中正の三遊間への痛烈な当たりを飛びついて好捕。終盤まで緊迫した展開が続く中、最後にビッグプレーを見せて2対1の勝利に貢献した。

 今季こそ、存在感を発揮する時だ。18年にドラフト2位でDeNAに入団。大型内野手して期待されたが、19年の21試合出場がキャリアハイ。守備でも一定の評価を受けながら定位置は奪えず、昨年7月、トレードで加入。しかし新天地では、昨季は3試合の出場に終わった。

 躍進へ、オフから攻守とも一から鍛え治してきた。今季はオープン戦から結果を残し、激烈な内野手争いに勝って、初の開幕スタメンをつかんだ。結果を残し続ければ、自身初となるゴールデン・グラブ賞の獲得だって夢ではない。

「とにかくレギュラーを取ることが最優先」と伊藤裕。がむしゃらに日々を戦い抜いた先にこそ、栄冠がある。

写真=BBM
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