
黒星スタートも、“4連投”で4セーブ。絶対的守護神・栗林は今季も頼もしい
明確な思いを胸に、
栗林良吏の3年目のシーズンが始まった。1年目は新人最多タイ37セーブで新人王、昨季も31セーブで新人から2年連続30セーブ超え。3年連続の大台となれば史上初だが、それ以上にこだわるのが自身初となるセーブ王のタイトルだ。「セーブ王を目標にすることで優勝に向かっていけると思う」と、守護神の責任感をにじませた。
WBC世界一に日本中が歓喜したが、そこにいるべき男の姿はなかった。1次ラウンド初戦・中国戦で登板に備えたストレッチの際に腰に違和感を訴え、志半ばで離脱。「この悔しい思いをシーズンにつなげていければ。カープのみんなとシャンパンファイトを」。さらなる進化への思いは一層、強くなった。
今季から登場曲をティミー・トランペットの『Narco(ナルコ)』に変更した。MLBメッツの守護神、エドウィン・
ディアスの登場曲としても知られる。
新井貴浩監督が
黒田博樹球団アドバイザーと会話する中で浮かんだアイデアを伝えられ、採用を決めた。「ファンの皆さんと9回をつくり上げていく雰囲気はカッコいいとあこがれていた」。声出し応援も解禁となり、今まで以上にファンの声援を好投につなげる考えだ。
今季初登板となった4月4日の本拠地・マツダ
広島の開幕戦、
阪神戦は、同点の9回のマウンドに上がり、二死二塁から
大山悠輔に決勝二塁打を浴びた。プロ4度目の黒星からシーズンが幕を開けたものの、「信頼は変わらない」と指揮官。その期待に応え、初タイトルに向けて一つでも多くセーブを積み重ねていく。
写真=BBM