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ヤクルト・清水昇 投げられる幸せを感じながら/地元愛を胸に

 


 神宮球場で育ってきた。自分を大きく成長させてくれた場所だ。清水昇は東京・足立区出身で駿台学園中、帝京高、国学院大と東京をホームとして野球人生を歩んできた。中でも、現在の本拠地には特別な思いがある。

「学生時代はずっと神宮球場とは縁があったので、これからも神宮球場で投げられる幸せを感じながら頑張っていきたいなと思います」

 ただ、学生時代は決していい思い出があったわけではない。神宮で思い出されることは「優勝できなかったこと」。高校3年夏の東東京大会決勝では二松学舎大付高に敗れ、甲子園大会に出場できず。大学時代も1度もリーグ戦で優勝した経験はない。確実にステップアップしてきたが、「神宮で優勝する」ことへの思いは強く持ってきた。

 だからこそ、昨年のリーグ優勝は特別だった。2021年に優勝を決めたのは横浜、同年の日本一達成は神戸だった。昨年9月25日のDeNA戦で連覇を決め「ヤクルトに来て、2連覇できて、神宮で優勝できたのでよかったです」。やっと、慣れ親しんだ場所で栄冠をつかんだ。

 今季もスワローズの救援陣にとってはなくてはならない存在であることは間違いない。4月23日時点で通算117ホールド、球団最多となる通算127ホールドの記録更新も近づいており、3度目となる最優秀中継ぎのタイトル獲得にも期待がかかる。「神宮は自分自身を成長させてくれる球場なのかなと思います」と清水。今年こそは日本一奪還の悲願を神宮で成し遂げる。

写真=BBM
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