週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ソフトバンク・中村晃 本職でなくても準備は怠らず/守備職人のプライド

 

3年連続GG賞の一塁のほか、チーム事情に合わせて外野も守る中村晃


 本職ではないと自負するファーストで、巧みなミットさばきを見せている。4月22日のロッテ戦(ZOZOマリン)、7回の守備。平沢大河の強烈な一、二塁間のライナーに、中村晃は飛びついた。ファインプレーに表情を変えることなく、次のプレーの準備に移る。3年連続ゴールデン・グラブ賞の守備力は伊達じゃない。

「基本的に内野手ではないと思っている。3回もゴールデン・グラブを獲らせてもらって、一塁手として見られるように。だからこその難しさも感じる」。入団からは主に外野を務め、現在も外野手登録のまま。ただ、チーム編成上、一塁を守ることも多く、結果的に守備のタイトルまで受賞した。それでも「細かいことは難しい。内野手は連係や守備隊形とか。そういう部分はまだまだ勉強していかないといけない」。

 中村晃の一塁守備の特長としては、捕球のうまさがある。どんな送球でも対応し、ワンバウンドでも難なくさばく印象が強い。「低めが伸びてくる野手やツーシーム系の人もいる。(ゴロをさばいた内野手は)うまく握れないことも多いので、そういうときはどうしても(送球が)変化する。それを難なく取ってあげるのが大切。相手が投げにくくならないように意識している」と明かす。

 また、チーム状況では外野に回ることもある。「(外野は)ある程度、染みついている部分もある。練習さえしておけば、そこそこ無難には守れるのかな」と準備に怠りはない。チームのためであり、出場機会を広げるためでもある。「試合に出られるなら、どこでも守りたい」と力を込める。

写真=湯浅芳昭
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング