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ソフトバンク・三森大貴 前を向いて、勝ちにつなぐ/本領発揮はこれからだ!

 

苦しい立場の三森だが、結果だけを求めて突き進む


 胸に秘めてきた悔しさを、三森大貴はプレーにぶつけた。4月25日に今季初の一軍昇格を果たし、翌26日の楽天戦(PayPayドーム)に一番・二塁で先発。両チーム無得点の3回、二死から相手遊撃手の失策で出塁すると、すぐさま二盗に成功。その後、近藤健介の左前打で一気に本塁を狙うと、気迫のヘッドスライディングで先制点をもぎとった。「とにかくやるだけ。自分らしいプレーができればいい」と鼻息が荒かった。

 ステップの1年となるはずだった。プロ6年目の昨季はレギュラー格として自己最多の102試合に出場し、打率.257、9本塁打、36打点、20盗塁をマーク。今季から背番号を13に変更。野球を始めて最初にもらった番号で気持ちも新たに臨んだが、オープン戦で打率.174と極度の不振に陥り、開幕一軍入りを逃した。藤本博史監督は「去年いい土台をつくって、今年はレギュラーをつかむチャンスだったけど、壁を乗り越えないといけない。もう一度自分を見つめ直してもらいたい」とハッパを掛けた。

 これまでにない悔しさにも下を向かなかった。「結果を出すためにやっていくしかない。どうこう言わずに結果を出すだけ」。二軍戦でも当初は結果が出なかったが、4月中旬を過ぎると当たりが出始め、シーズン18試合目で一軍の舞台に戻ってきた。「とにかくチームの勝ちにつながるように。僕一人だけじゃなくて、みんながそういう気持ちでいると思うので。そこにハマっていけたらいい」。試練を乗り越え、24歳の逆襲が始まる。

写真=湯浅芳昭
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