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巨人・戸郷翔征 さらにギアアップする新エース/序盤戦MVP

 


 風格が漂う。世界一に輝いた侍ジャパンを経験した戸郷翔征は、「チームが勝つのが一番。苦しいときでも投手で支えていけたらと思っている」と柱の自覚を示している。

 原辰徳監督は「WBCに行って、一つ二つ大きくなって帰ってきた。これから先、若武者として期待したい投手」と成長を認め、「うちのエース」と表現した。

 昨季チーム最多の12勝をマークした右腕は、今季から「投手主将」に就任。シーズンに先立って戦ったWBCでは「第2先発」として2試合で計5回1失点。アメリカとの決勝のマウンドにも立ち、「今まで感じたことがない球場の雰囲気ですごく楽しかった」。WBC帰りのコンディションを考慮されて開幕投手は回避したものの、23歳の誕生日となった4月4日のDeNA戦(横浜)で今季初勝利を挙げるなど、下位に沈むチームで奮闘している。

 5月9日のDeNA戦(新潟)では、元サイ・ヤング賞投手のT.バウアーと投げ合い、143球の熱投による2失点完投で4勝目をマーク。チームの今季初完投で「中継ぎにいい休みを与えられた」と自覚をにじませた。

 ただ、「まだ体の状態があまり上がってきていない。今日は球数を多く投げさせて欲しいと僕から言って投げさせてもらいました」と話し、5月16日のヤクルト戦(静岡)では6回途中5失点で勝ち負けつかず。WBCの疲労の影響もあり、まだまだ万全ではない。沢村賞を目標とする新エースは、ここからさらにギアを上げる。

写真=BBM
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