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ヤクルト・オスナ 頼りになる仕事人/序盤戦MVP

 


 今や、スワローズになくてはならない存在だ。来日3年目のオスナが開幕から好調を維持している。5月22日時点で41安打、8本塁打はチームトップで、24打点も村上宗隆と並び同1位。打率.279と打線が不振にあえいでいた際も一人気を吐いた。

「3年目になるので、自分も慣れてきたというか、相手投手の傾向や特徴を知ってきたというのもある。自分が調子のいいときは相手もアジャストしてくると思うので、それにどう対応するかが大事だと思う」

 ゴールデンウイーク真っただ中だった5月2日の巨人戦(東京ドーム)では、2シーズンぶりとなる1試合2本塁打を放った。4点を追う4回一死で、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場した右腕・戸郷翔征から左中間へソロ。8回一死一塁では、当時「勝利の方程式」の一角だった田中千晴のフォークボールを捉えて左翼席へ決勝の2ランをたたき込んだ。

 若き主砲を支える存在としても大きな役割を果たしている。開幕から主に五番を任され、サンタナが復調し、下半身のコンディション不良で離脱していた山田哲人が戦列復帰すると六番や七番に座った。いずれも、主砲・村上以降を打つ重要な役割。後輩の四番打者は開幕から状態が上がらなかったが「野球はチームスポーツなのでお互いカバーしあうことが基本。ここ2年間、連覇できたのもチーム力が全てだと思う。いつかムネ(村上)が打ち始めてほかのみんなをカバーできるときがくると思っている」と自身の仕事に徹した。頼もしい助っ人が、浮上の鍵を握っている。

写真=BBM
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