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日本ハム・細川凌平 「勝つためのピースにはまれば、優勝に貢献できる」がむしゃらにチャンスをつかむユーティリティー/初めての一軍生活

 

3年目の今季は、一軍定着へ起用の幅を広げている


 細川凌平新庄剛志監督から“ヒーロー”と称賛されたのは、5月20日のオリックス戦(京セラドーム)だ。2点リードの6回一死一塁で右越えの大きな打球で適時三塁打。直前の5回に1点をかえされた直後だっただけに、その価値も大きかった。チームも4連勝を飾った試合後に指揮官は「いろんな日替わりヒーローをつくっていくっていう意味では今日は細川君だった。あの1点は大きかった」と、たたえた。

 細川が今季初めて一軍に昇格したのは4月22日だった。開幕一軍こそ逃したが、昇格後は代走や守備固めがメーンだったが、打席でも与えられたチャンスで印象的な仕事を果たしている。5月5日の楽天戦(エスコンF)では代走から途中出場し、8回にスクイズを成功。昨季終盤は失敗してしまったプレーだが、今回はきっちりと決めてチームの勝利に貢献した。3年目の今季は「勝つための一つのピースに自分がはまれば、優勝に貢献できると思う」と青写真を描いていた。そのために必須の一軍定着へ向けて、内外野を守れるユーティリティーさも武器だが、その幅も広げつつある。

 5月上旬から捕手練習も始めた。現状の一軍捕手陣は3人体制だが、打撃のいいマルティネスがDHや一塁手でスタメン出場すると控え捕手が1人となり、代打や代走などの面で采配の幅が狭まっていた。そこで小学校時代に捕手経験のある細川に白羽の矢が経ち、万が一に備えて捕手に取り組む。30日のヤクルト戦(エスコンF)では外野手としてプロ初補殺も記録した。欠かせない一軍戦力になるため、がむしゃらにチャンスをつかみにいっている。

写真=BBM
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