ドラフト4位ルーキーの門脇誠は一軍で居場所をつかみ取った。171センチと小柄ながら力強い打撃と強肩、頑丈な肉体が持ち味。春季キャンプ初日から一軍帯同を続け、「開幕から1カ月が経って体が疲れてくる中で、もう一度自分の状態を整え、投手のデータを見て打席に立つことにフォーカスしています」とプロの水に慣れようと必死だ。
チームの主軸、
中田翔が右太もも裏の肉離れで5月5日に出場選手登録を抹消されると、
原辰徳監督は三塁の
岡本和真を一塁に回し、門脇を三塁スタメンに抜てきした。同9日の
DeNA戦(新潟)ではサイ・
ヤング賞の受賞歴がある
バウアーから1号2ランを放つなど3安打4打点。その後も先発起用が続いている。
指揮官から授かった愛称は「ストロング門脇」。創価高1年夏から創価大4年まで計116試合、999イニングにわたってフル出場を続けた鉄人だ。新人離れしたプロ意識が今の門脇を支えている。1月にジャイアンツ寮に入寮後、まずそろえたのは65万円の酸素吸入器と8万円の電動マッサージ器だった。「体は強いと思っていないので、ケアをしてきた結果かなと思います」。就寝前の1時間を体のケアにあてているという。
「結果に支配されない心はすごく大事」と、毎日試合が続くプロ生活では一喜一憂しないメンタルを心掛けている。タフな心身で、主力選手への階段を駆け上がる。
写真=BBM