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西武・児玉亮涼 相手にとって最高に“嫌らしい打者”となって/下位打線で光る

 

今季、ドラフト6位で入団した児玉。打撃はまだまだ成長段階だ


 キャプテンの源田壮亮がWBCで負った骨折のため開幕から出遅れることが決まった。守備の要であり、打線でも中心を担っているだけに、チームにとっては痛恨の長期離脱だったが、その大苦境を救ったのがルーキーの児玉亮涼だった。社会人野球で培った遊撃守備は、日本最高と評される源田には勝らずとも劣らず安定感抜群で、開幕3試合目からスタメンを勝ち取ると、守備における源田不在の穴を十分カバーしてみせた。

 打撃面でも存在感を示した。自身3試合目で記録したプロ初安打は決勝点。また、4月9日、11日には2試合連続の猛打賞を記録するなど、3、4月は23試合に出場し、打率.250、18安打、2三塁打、5打点と目覚ましい活躍で勝利に貢献。主に九番として起用された中、犠打もチームトップの3個を記録するなど、“つなぎ”の役割もこなしてみせた。

 ただ、やはり1年目。嶋重宣打撃コーチは、今後プロの世界で活躍し、長く生き残っていくためにも「まだまだ勉強が必要」だと成長を求める。5月25日、源田の復帰を受け登録抹消となったが、キャンプ含め初のファームだけに、「一度、いろいろなことをじっくりと見直し、鍛える非常にいい機会だと思う。2ストライク後の粘りやバント、バスターエンドランなど小技面の精度を向上してほしいと本人には伝えています」。タイプ的な観点からも「九番や二番などで上位、主軸につなぐ嫌らしさがもっと出てくれば、最高のバッターのなると思う」と同コーチは語っていた。

 6月4日には一軍再昇格。相手にとって最高に“嫌らしい打者”となって一軍の舞台で輝いてみせる。

写真=BBM
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