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DeNA・オースティン 攻守に力を注ぐ“ぶっとい柱” 全力プレーが復活の証明/離脱組の現状

 

力強いバッティングはチームの大きな力となる


 気迫のヘッドスライディングで生還した。タイラー・オースティンが一軍に戻ってきた証しだった。6月5日。本拠地・横浜スタジアムでの西武戦だ。9回一死から代打で出場。増田達至の148キロ直球を右前へ運んだ。続く戸柱は右中間へ三塁打。相手の外野手が交錯する間に、一塁から全力疾走を見せた。試合は4対6で敗れたものの、存在感は絶大だった。

 来日4年目。昨年は4月に右肘のクリーニング手術を受けた影響で、38試合の出場にとどまった。打率.156、1本塁打、3打点は日本でのキャリアワーストの成績。「非常に悔しいシーズン。チームに貢献することができず、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と言葉に思いを込めた。10月にも右肘内側側副じん帯修復術。再びメスを入れ、背番号もベテランの藤田一也と入れ替える形で「23」から「3」へ変更した。

 実戦復帰は4月29日のイースタン・ロッテ戦(平塚)だった。5月18日の広島戦(横浜)で初昇格。代打で打席に立つと、割れんばかりの歓声が出迎えてくれた。同30日の楽天戦(楽天モバイル)は六番・DHで今季初安打を含む3安打。右肘の回復を示すように一塁にも入り、交流戦終了時点で打率.277と状態を上げてきた。三浦大輔監督も「日々、コンディションを見ながら。スタメンに名を連ねてもらうときがありますから」と段階を踏んで起用する方針だ。ここからがシーズン中盤。ぶっとい柱が、攻守に力を注ぐ。

写真=BBM
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