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ロッテ・井上晴哉 苦しいときこそ、チームを照らす中堅/夏男の季節

 


 気持ちも新たに、井上晴哉が戻ってきた。二軍調整が続いていたが、6月30日に昇格。暑い夏は、2018年に7月の月間MVPにも輝いたことがあり相性は良い。7月3日には34歳の誕生日を迎え、「(大事なのは)今から」と気合十分だ。

 今季は開幕を四番で迎えながら打率はようやく2割台に届くという状況で、本塁打も1本。スタメンを外れることが増え、5月23日に登録を外れた。吉井監督は「スタメンで出てなんぼの選手。二軍で打撃の調子を上げて、またこっちが苦しいときに助けてもらえたら」と井上の役割を話していた。

 ファームでは徐々に打撃の調子を取り戻し、昇格前の4試合では16打数12安打と固め打ち。「突然良くなった」と笑うほどだった。メニューに走り込みを入れ、下半身の不安がなくなったことも改善につながった。

「下半身が使えるようになってきた。思うようなバッティングができるようになってきたというところはあります」

 昇格2戦目となった7月1日の楽天戦(ZOZOマリン)では5回に適時二塁打。5月6日以来の打点をマークした。

 久々の一軍に戻ると、若手の疲れが見えたという。誰もが経験があるシーズン中盤の苦しさは重々理解している。だからこそ、自身の役割は分かっている。

「根元さん(俊一・現二軍内野守備兼走塁コーチ)とか、今のコーチ陣の現役時代、チームの中で常に明るい感じだったので、勉強になりました。自分も盛り上げられたらいいなと思います」

 先輩の姿を受け継ぎ、チームを鼓舞する。

写真=松田杏子
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