週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

中日・ビシエド 日本の夏はダイスキ!/夏男の季節

 


 信じられない数字が並んでいる。6月末の時点で39試合、打率.227、2本塁打に7打点だった。得点圏打率にいたっては39打数5安打、打率.128――。

 これがビシエドのものだと誰が想像できるだろう。新外国人のアキーノとともにチーム低迷の要因になっている。

 竜党にとっては肩を落としたくなる成績だが、望みはある。とにかく夏には強いのだ。2022年の7月は打率.338、21年は.295、20年は7月に.340をマーク。

 さらに18年8月にはセ・リーグ新記録となる月間47安打を放つなど実績十分。日本のうだるような暑さも「(アメリカでは)マイアミに住んでいるけど、そこも蒸し暑いからね」と気にならないのも「夏男」を支える要因だろう。

 そして打撃も徐々に上向いている。雨で延期となった影響で6月21日に開催された楽天戦(楽天モバイル)にはチームから離れ、立浪和義監督の指示で名古屋に残留し、森野将彦打撃コーチとマンツーマンで体重移動とタイミングの取り方の確認作業を繰り返した。

「打撃を見つめ直す良い時間になったよ。良いときを思い出すこともできた」とビシエドが言う。

 交流戦を終え、リーグ戦再開以降は18打数6安打と好スタート。直後の25日のヤクルト戦(バンテリン)では今季初適時打を放ち、勝利に貢献した。ただ、右手首の違和感もあって6月29日からの5試合は欠場した。

「検査の結果、大ごとではなくてちょっとした炎症。(患部を)しっかり休ませてすぐに一軍に復帰できるかなと思います」と立浪監督の言葉どおり、7月5日の巨人戦(バンテリン)から復帰している。

 ドラゴンズの得点は相変わらずのリーグワースト。「打てる人が一人でも出てこないと」と頭を悩ます立浪監督。後半戦からは夏に強い主砲がバットですっきりとさせる。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング