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楽天・瀧中瞭太 奮起が望まれる28歳/後半戦のキーマン

 


 前半戦を終えた時点で、チームはパ・リーグワーストの333失点で、チーム防御率もリーグ最悪の3.55。低空飛行が続いた要因の一つが投手陣の不振にある。

 先発投手が粘れない試合が多く、リリーフ陣の負担も増加。悪循環が続く中で、6月まではまさに「投壊」と言えるような試合も多かった。

 交流戦は9勝9敗ながら、防御率は12球団ワーストの4.29。10点以上を献上した試合が3試合もあった。交流戦後、石井一久監督は「防御率が物語っているように、ディフェンスがしっかりできていないときが多かった」と淡々と振り返った。

 決して誰か一人だけの責任ではないのだが、先発陣で結果を残せなかった一人が瀧中瞭太だろう。前半戦は8試合に先発し2勝4敗、防御率3.83。前半戦でクオリティースタートを達成したのは2試合しかなかった。

 6月21日の中日戦(楽天モバイル)では5回9安打5失点で今季4敗目を喫した。自身3連敗となり「全体的に球が浮いてしまいました。試合をつくれずにズルズルといってしまいました。申し訳ないです」と肩を落とした。翌22日に出場選手登録を抹消された。

 先発陣はベテランが多いチーム事情を考えると、中堅や若手の奮起が欠かせない。プロ2年目の2021年に20試合登板で10勝5敗の成績を残しながら、22年は2勝9敗に終わった右腕。

 プロ4年目とはいえ、社会人野球での経験もある28歳にはさらなる活躍が期待される。制球力と豊富な球種を武器に、後半戦での巻き返しを狙う。

 チームも先発陣も7月に入って調子を取り戻している。乗り遅れるわけにはいかない。

写真=BBM
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