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楽天・林優樹 貴重な中継ぎ左腕として/待たれる一軍デビュー

 


 4月25日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)。3点リードの6回、二番手でマウンドに上がった林優樹が素晴らしい投球を見せた。

 まずは先頭、近江高の先輩でもある北村恵吾を148キロの真っすぐで空振り三振。続く松本友も151キロの真っすぐで空振り三振に仕留めた。

 二死後に右前打を浴びたが、西村瑠伊斗を見逃し三振。1回で3三振を奪って無失点に抑えた。

 近江高では1年秋からベンチ入りし、計3度の甲子園出場。U18高校日本代表にも選出され、佐々木朗希(ロッテ)、宮城大弥(オリックス)らとともに戦った逸材。西濃運輸を経て、2022年秋のドラフト6位で楽天へ入団した。

 一度右足を上げて下ろしてから、再び右足を上げ直す独特なフォーム。社会人時代に最速147キロだった球速は、プロ入り後に151キロまでアップ。自慢の真っすぐは速いだけではなくキレもある。カーブ、スライダー、チェンジアップを操る技巧派だ。

 二軍では7月4日まで23試合に登板して1勝1敗、防御率2.21。計14四死球を与えるなど制球力には課題を残すが、25三振を奪った球の質を含めて首脳陣に評価された。7月5日、ついに一軍初昇格を勝ち取った。

 同世代の佐々木朗は現時点では「雲の上の存在」とした上で「いつか追いつかないといけない」と闘志を燃やす。中継ぎ陣は前半戦ですでに疲労の色が見えただけに、最速151キロ左腕は間違いなく活躍を期待される一人。

 一軍デビューを果たせぬまま、7月27日に登録抹消となったが、やるべきことは変わらない。再びのチャンスを待つ。

写真=BBM
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