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楽天・小深田大翔 本職は遊撃もチームのために/ユーティリティーの極意

 


 今やチームきってのユーティリティープレーヤーだ。今季は左翼、中堅、三塁、二塁と4つのポジションで先発出場。8月5日の時点で10失策と守備には課題を残すが、チームに欠かせない存在となっている。

 2020年のドラフト1位。入団時は遊撃手としての活躍を期待されたが、石井一久監督の意向もあって、昨季から外野にも挑戦。自慢の俊足を生かした守備範囲は本職の外野手と比べても見劣りせず、着実に首脳陣の評価を高めてきた。

 本来は遊撃に強いこだわりを持っていたが「チームのために」と考えを変えた。オールスターゲームの第2戦(マツダ広島)で九番・二塁で先発出場しながら、途中から左翼の守備に回った。外野転向2年目ながら、他球団からも一定の評価はされているということだろう。

 6月下旬からは、ほぼ二塁で固定。そつない守備に加え、打撃での見せ場も増えてきた。7月8日のソフトバンク戦(楽天モバイル)では先制V打を含む、3安打2打点の活躍。今季2度目の4連勝に貢献すると、7月13日の日本ハム戦(エスコンF)では同点の9回二死一、三塁の場面で中前へ決勝打を放った。

「絶対に打ってやるという気持ちで打席に入りました」と小深田。石井監督も「こぶちゃんが、やってくれた」と素直にたたえた。8月5日時点でチームトップの20盗塁。攻守走とすべての役割をこなしながら存在感を発揮していく。

写真=BBM
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