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オリックス・野口智哉 持ち味を生かす戦い「これをずっと」/ユーティリティーの極意

 


 フルスイングが魅力の男が奮闘する場所を探している。本職は遊撃の野口智哉が、外野の守備にも就いて存在感を示している。

 昨季、ドラフト2位で関大から入団。新人年の昨季は54試合に出場し、打率.226、1本塁打、6打点を記録した。レギュラーを争う『遊撃』のポジションには、3つ年下の紅林弘太郎の存在もあり、ライバルも結果を残している。それだけに、強肩と広い守備範囲が持ち味の野口は外野にも挑戦。視野を広げ、昨オフ、MLB・レッドソックスに移籍した吉田正尚の抜けた「穴」も貪欲に狙ってきた。

 自ら描いていた“スタートダッシュ”は切れなかった。プロ2年目の今季、オープン戦で結果を残して一番・遊撃で開幕スタメンの座を勝ち取った。だが「順調に来ていたので、そのまま行きたかったです」と振り返るように、思うような結果を残すことができず。4月に二軍に降格し、ファームの本拠地、大阪・舞洲で必死に鍛錬を積んだ。

 成果を示す。7月8日に一軍復帰して快音を響かせると、同18日に富山で行われたフレッシュオールスターには三番・遊撃で先発出場。3回に右翼席に本塁打を放つなど、3安打2打点の活躍で「良い形でした」と笑顔でうなずいた。

 7月22日の日本ハム戦(ほっと神戸)では今季初本塁打もマークし「これをずっと続けられるようにしたい」と強く意気込む。内外野を守れるだけに、バットでの活躍が目立てば出場機会が増えるのは間違いない。持ち味を生かす戦いは、まだまだ続く。

写真=BBM
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