まさに、好判断だった。プロ13年目の内野手、三ツ俣大樹がビッグプレーでチームを勝利に導いた。7月8日の
阪神戦(甲子園)。六番・二塁で先発出場すると、1対1の同点に追いつかれた直後の6回一死二、三塁で、中飛を捕球した
並木秀尊から送球を受けると、迷わず三塁へ送球。タッチアップで三走・
ノイジーが生還する前に、二走・
大山悠輔を刺殺して失点を防ぐと、その後の7回にチームは勝ち越した。
試合の流れを変えたワンプレーを「位置的にもホームは間に合わないなと思って。(二走の)大山が走ったのは見えていたので、取れるアウトは1個取ろうと思ってサードに投げた。アウトにできたので良かったと思う」と振り返った三ツ俣。同戦が今季3度目のスタメン出場と出場機会も少ない中での好判断に「外野の肩の強さは把握できていたので、普通にプレーできた」とうなずいた。
2011年に東京・修徳高からドラフト2位で
オリックスに入団。14年途中にトレードで
中日に移籍し、昨季限りで戦力外となり
ヤクルトに加入した。もともと守備には定評があり、今春の沖縄・浦添キャンプでは一塁手や外野手にも挑戦するなど新天地でもユーティリティーの活躍を期待されていた。
高津臣吾監督は「守備が大事だなと思わされるゲームでした。野球のワンプレー、一つのアウトの大きさが勝ち負けにつながっていくわけなので。みんなよく守ったと思う。あのワンプレーは大きかった」とたたえた。勝負の終盤戦。ここぞの場面で、仕事を果たす。
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