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日本ハム・北山亘基 「僕自身も挑戦したかった」先発転向で新境地を開拓/2年目の明暗

 

1年目はリリーフで55試合に登板。今季は先発ローテの一角に食い込んでいる


 2年目の北山亘基は本格派先発投手となった。「僕自身も挑戦したかったところ」という先発転向は開幕直後の4月。1年目にフル回転したセットアッパーとして始まった今季だが、制球難から満足のいく内容の投球ができていなかった。

 そこで首脳陣はスパッと決断した。150キロ超えのスピードボールで押せる、チームでは数少ないパワーピッチャーを生かすための配置転換を――。
 
 研究熱心で向上心旺盛な性格から「教授」の愛称で親しまれる右腕は、見事に対応した。二軍で2度の先発調整登板を経て、5月4日の西武戦(ベルーナ)で今季初先発。リスタートの試合で6回無安打無失点とインパクトのある結果を残し、今季初勝利を挙げた。意識していたのは「新庄監督からも言われたとおり、まず四球を出さない、テンポよく投げること」。2四球こそ出したが、テンポは崩さず、それまでの不安定さが解消。あらためて、ポテンシャルの高さを示した。

 その後は先発ローテに入って7月までに6勝をマークした。場数を踏むことで投げるスタミナも徐々につけ、成功も失敗も繰り返しながらエースへ向かう階段を上り始めたところだ。昨季は新人ながら、魅力的な直球を見初めた新庄剛志監督によって開幕投手に抜てきされるなどシーズン55試合に登板も「実績を残した感覚はないです。去年は優勝しないっていうシーズンで、経験させてもらっただけなので」と冷静に自分を見つめ直してスタートを切ったプロ2年目。1年目の経験値も生かしながら、着実に新境地を開きつつある。

写真=BBM
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