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巨人・丸佳浩 主力としての自覚を胸に/このままでは終われない

 


 常勝を知る男が逆襲のカギを握る。丸佳浩は広島からFA権を行使して5年契約で加入し、今季が契約最終年。昨季はチームでただ一人、143試合すべてに出場し、打率.272、27本塁打、65打点と打線を支えたが、今季は思うような働きができていない。

 広島時代の2017、18年には2年連続でMVPに輝き、チームをリーグ3連覇に導いた男は、「ベテランも若手も、チーム全体が一つの方向を向いて相手と勝負するのは、シーズンの中で大事なことだと思う。特に僕とかチームでも年齢が上のほうなので、しっかりやらないと」と、主力としての自覚を胸にシーズン終盤に臨んでいる。

 プロ16年目の今季は、5月上旬まで打率が2割を切るなどスランプに陥り、スタメンを外れる試合もあった。前半戦は11本塁打を放ったものの打率は.235。調子を上げることができないまま、オールスターによる中断期間に再調整のため出場選手登録を抹消された。

 それでも最短の10日間で7月28日に一軍に復帰し、「今まで打ってなかったので、何とか一つでも取り返したい」と、いきなり2戦連続マルチ安打と復調の気配を見せたが、今度は8月3日に左膝の蜂窩織炎(ほうかしきえん)を発症し、再びファームでの調整へ。リハビリを経て8月16日にようやく戻ってきた。

「なかなかうまくいかないことが多いので日々、反省しながら」と語る背番号8。上位浮上を目指すチームにおいて、打線の核としてこの男の存在は欠かせない。8月22日のヤクルト戦(東京ドーム)で逆転の足掛かりとなる12号同点ソロを放つと、24日の同戦では3ランで3連勝に貢献。この男の復調が、チームを上昇気流に乗せる。

写真=BBM
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