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日本ハム・万波中正 Wタイトル奪取へラストスパート/タイトル争い参戦中

 

プロ5年目での初タイトル獲得へ突き進む


 万波中正が初の本塁打キングを射程にとらえながら、勝負のシーズン最終盤に突入した。8月23日の楽天戦(エスコンF)で自身初の20本塁打に到達。「節目の1本が出て、素直にうれしい」と喜んだ20号ソロは、その時点でリーグ2位。トップは21本塁打を記録していた楽天・浅村栄斗で、タイトルを争うライバルの目の前で1本差に迫ってみせた。

 日本ハムの選手で20本塁打以上をマークしたのは、2020年に31本を放った中田翔(現巨人)以来となった。高卒5年目の新たな右の大砲は「それだけ札幌ドームで打ってきた中田さんのすごさを、しみじみと感じた」。広かった昨季までの本拠地でアーチを重ねた先輩の偉大さを実感しながら、新時代に未知の扉を開ける決意を新たにした。

 新庄剛志監督は万波にWタイトル獲得を期待している。指揮官は「ゴールデングラブ賞と同時に、ホームラン王を獲ってくれたら、すごいうれしい」と名手に与えられる勲章も狙うよう指示した。今季は外野守備でも成長の跡を示している。8月17日のロッテ戦(エスコンF)ではタッチアップを狙った二塁走者を右翼からのレーザービームで阻止した。

 今季の補殺数は9月6日時点で5個だが、強肩から繰り出される強烈なインパクトの積み重ねで、走者に次の塁へ向かわせない場面も多い。以前は「走られているようじゃダメ」と名外野手だった新庄監督に指摘されていたが、走られない外野手へ進化するとともに長距離砲としても覚醒。オフに初タイトルの喜びを二重で味わうために、ここからラストスパートだ。

写真=BBM
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