8月4日の
ロッテ戦(
楽天モバイル)。1対4で迎えた3回二死一塁。浅村栄斗が外角直球を振り切った。鋭いライナー性の打球は、グングン伸びて右翼ポール際に飛び込んだ。
同日の時点で、ホームラン王争いで単独1位となる21号2ランに「あそこは長打を狙ってました。何回も対戦しているので、いい真っすぐを投げる印象はあるので、そこをまず振り遅れないように」。自身の代名詞でもある逆方向への一発に充実感を漂わせた。
9月9日の時点で本塁打は23本。
ポランコ(ロッテ)と同数でリーグトップだ。打点は66で3位タイ。打点で同1位の近藤とは8打点差の位置につけている。
春先は打撃不振にあえいだが、7月は全22試合に四番打者として先発出場し、月間打率は.395、9本塁打、24打点。自身5度目の月間MVPに輝いた。このまま好調をキープできれば、20年以来となる自身2度目の本塁打王を手にする可能性は十分。自身初となる打点との「2冠」だって夢ではない。
ただ、主将としてもチームを引っ張る浅村が何よりも優先するのは、チームの勝利だ。「チームも誰一人あきらめていないので、7月のような戦いを1試合でも多く続けて上位に這い上がれるよう頑張りたい」と意気込みを語る。
仲間にも助言を惜しまないキャプテンは毎試合、チームのために全力を尽くす。
写真=BBM