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オリックス・頓宮裕真 自分のスイングを貫いて「その日、その試合に集中して」/タイトル争い参戦中

 


 プロ5年目にして自身初となるタイトル獲得に向けて、安打を量産し続けていく。頓宮裕真が、首位打者のタイトルに手を伸ばす。

 リーグトップの打率を誇っても「何も考えていません」と色気を出さない。日本人選手の右打者でリーディングヒッターとなれば、球団史上初の快挙だが「考えても意味がない。その日、その試合に集中して、自分のスイングを貫けるようにしたいです」と力を込める。

 昨オフにレッドソックスへ移籍した吉田正尚は、2020年から2年連続で首位打者に輝いた。今季からチームメートとなった捕手の森友哉も、西武在籍時代の19年に首位打者を獲得したことがある。

 周囲の経験者からの「金言」を胸に、頓宮は飛躍を続ける。吉田からは「センター中心に強い打球を心がけること」と助言をもらい、森からは「打率を気にしたら(打席で)手が出なくなる」という言葉をもらった。

 8月30日のソフトバンク戦(PayPayドーム)では、初回二死一、二塁で先制機に14号3ラン本塁打を放つと、3回には左中間テラス席へ15号ソロを運んだ。昨年8月31日の楽天戦(楽天生命パーク)以来の1試合2本塁打に、満面の笑みで喜んだ。

 昨年は、自己最多の81試合に出場し、11本塁打をマーク。今季はすでにキャリアハイを更新しており、中軸にドッシリと座っている。

 お立ち台では定着しつつある「ほいっさー!」を豪快に披露してファン、そしてナインを笑顔にしてきた。自らの力で主力の座をつかんでみせた頓宮が、チームをリーグ3連覇に導く。

写真=BBM&
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