シーズン序盤の快進撃から小休止を経て、シーズン最終盤に戦いの舞台へ帰ってきた。鈴木健矢は9月12日に約2カ月ぶりの一軍昇格を果たし、その日のオリックス戦(エスコンF)で8回に中継ぎ登板。1安打は許したが、落ち着いて1イニングを無失点投球。「ゼロが意味あること。ずっと打たれていたので、良かったです」と胸をなで下ろした。

　今季はリリーフとして開幕から一軍戦力となり、4月後半からは先発ローテの一員として奮闘。アンダースローから、相手打者のタイミングを狂わす術を磨いて交流戦までに6勝をマークした。しかし、疲労もあって徐々に投球のキレを失い、打ち込まれる登板が続いて前半戦終わりに登録抹消。やや長めのリフレッシュ期間を過ごした。

　一軍で力投を続けていた間に体重は約5キロ減少していた。直球の球速も120キロに満たないほど減速。スピードで勝負するスタイルではないが、大きく投球術に影響を及ぼしてしまっていた。二軍再調整となった直後は約1カ月間、実戦から離れて「ちょっと体重が減りすぎたので、いっぱい食べていっぱいウエート・トレしました」と体をつくり直した。

　気持ちも立て直した。二軍降格直後は「野球を見たくないくらいだった」と落ち込んでいたという。少し戦いの場から離れたことで、打たれて結果が出なかったことで負った心の傷も癒えた。「中継ぎでしっかりアピールして、1回チャンスをもらえたら」と目指すは先発復帰。もう1度、自信を復活させるために最後まで一軍マウンドで戦い続ける。

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