日本シリーズでも力を振り絞ってプレーする
シェルドン・ノイジーの短期決戦での働きは、チームの動向とともに自身の去就に関わってくる。
「チームの成績、シーズンの成績に関係なく、1試合、1試合、自分が持っているものをすべてつぎ込みたい」
シーズン終盤のパフォーマンスには
岡田彰布監督も「張り切っとんな。期するものがあるのかな。何でやろ」と苦笑するほどだった。
開幕戦から「三番・左翼」で出場した新外国人は、チームから外れることなくレギュラーシーズンを乗り切った。
もともと左右に打ち分けるスラッガーという前触れだったが、来日1年目は133試合出場で、打率.240、9本塁打、56打点に終わった。この数字だけを見れば、助っ人としては物足りない。好不調の波もあり、長打力はアピール不足だった。
しかし、月別の成績では、後半の8月度がもっとも数字を稼いだこともあり、この尻上がりをいかに評価するかだろう。また、外野手での12捕殺は、2位の
桑原将志(
DeNA)、
秋山翔吾(
広島)の7補殺を引き離したリーグトップとなった。岡田監督が「守備固めを行かすと(ノイジーは)怒りよるねん」と語ったように、レフトでの全力プレーは好感が持てた。
CSファイナルステージ第3戦(甲子園)では1点ビハインドの4回二死一、二塁で右前へ同点適時打を放った。ノイジーは「いい形、いい感覚でポストシーズンに入って貢献したい」と最後の最後まで全力を振り絞る覚悟だ。
写真=BBM