ポテンシャルの高さは折り紙付きだ。岡田悠希は細身ながら打球には飛距離があり、俊足と強肩を兼ね備える攻守走のそろった左打ちの外野手。宮崎秋季キャンプで、来季のブレークを夢見て汗を流す。

　プロ2年目の今季は大きな一歩を刻んだ。8月30日の広島戦(京セラドーム)の9回、矢崎拓也が投じた外角への148キロの直球を右中間席へ運び、通算47打席目にして待望のプロ初本塁打＆初打点。「ずっと打てないんじゃないかなって。いつか絶対に打ってやろうと思っていたんですけど、全然一軍になったら打てない状況が続いていたので、この1本で楽になりました」と自信にした。

　龍谷大平安高、法大を経てドラフト5位で入団。1年目の昨季は33試合に出場したものの、21打数2安打で打率は.095。今季も一軍では26試合で48打数8安打の打率.167。14三振と粗さが目立ってしまった。だが、イースタン・リーグでは打率.281、チーム最多の12本塁打。課題は“一軍の壁”を突き破ることだ。

「二軍だから結果出なくてもいいや、一軍だから結果を絶対に出さないといけない、という気持ちをなくして、常に同じ気持ちで結果を出し続けるのが大事」

　チーム内のベテラン選手たちから「トリプルスリーを達成しても不思議じゃない」と評価されるほど。阿部新監督が外野手は競争枠と定めた今がチャンス。ダイナミックなプレーで猛アピールする。

写真=BBM