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日本ハム・中島卓也 「来年は勝負の年。死ぬ気で頑張りたい」16年目へ向けて闘志/区切りのシーズンを終えて

 

15年目の今季は通算200盗塁達成も、一軍定着後最少出場にとどまった


 引き際を覚悟した15年目だった。中島卓也は11月4日にエスコンFで会見に臨んでいた。保持している海外FA権を行使せず、来季もチームに残留することを発表したと同時に、一軍に定着した2012年シーズン以降では最少となる17試合出場にとどまった今季を振り返って、率直な思いを吐露した。「下手したら、今年で終わるのかなって思いながら……」。

 会見では、苦しかったシーズンを回想した。「ケガがあって一軍の戦力になれなかったので、ケガが一番悔しかったです」。開幕から1カ月以上が経過した5月9日に今季初昇格も、同23日の試合前練習中に左脇腹肉離れを負って戦線離脱。約1カ月後に二軍戦で実戦復帰したが、一軍復帰は9月19日。いろいろと思いを巡らす時間も多かった。

 それでも腐ることはなかった。二軍で若手に混じっても、野球と向き合う真摯な姿は変わらなかった。「これからの人生のプラスになると思って、僕の中でしっかりできたと思う」。球団からは「来年優勝するために必要」と言われ、中島も「来年、勝負の年だと思う。死ぬ気で頑張りたい」と前を向いて、来季の契約を結んだ。

来年1月でまだ33歳だが、チームの野手最年長選手として迎える。新陳代謝の激しい世界の中で「この年齢になってもやれているのはポジティブに思いながら」と16年目へ向けて闘志もみなぎる。今季は通算200盗塁も達成。来季は「賢介さんの203は超えたい」と師匠の球団OB田中賢介氏の203盗塁超えも目標にしながら巻き返しを期した。

写真=BBM
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