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楽天・藤平尚真 チームの穴を埋める存在に/秋の収穫

 


 充実した表情で汗を拭った。11月15日まで仙台市内で行われた秋季キャンプ。藤平尚真は、ほかの投手陣と同様に「基礎」と言える部分から徹底的に鍛え直した。

 今秋、今江敏晃新監督が就任。投手陣は新監督がシーズン中から感じていたという課題とも向き合った。

 その一つが守備だ。3日に一度は守備練習だけを行う時間が設定された。「シーズンの後半は投手にもったいない守備があった。平凡なゴロは処理できるように」と今江監督。

 ノックの雨を受け、片足の状態からのネットスローも行った。バント処理も意識したメニューで汗を流した。

 最終日には右翼から左翼をダッシュで往復しながら打球を受けるアメリカンノックを敢行。スタミナアップも意識しながら、守備力向上に努めた。藤平は「充実した時間が過ごせました」と振り返った。

 すべてはチームの勝利に貢献するためだ。新監督は来季、藤平を中継ぎに転向させる可能性も示唆した。長年、ローテの柱の一人として期待され、先発としてのこだわりと口にしたときもあったが、現在の思いは違う。

「チームの不足しているポジションを自分が補いたい気持ちはある。戦力としてチームのために頑張りたい」。リリーフに転向した場合でも全力で腕を振るう覚悟を示した。

 今季は開幕ローテ入りを果たしたが、11試合登板で2勝4敗、防御率4.44に終わった。夏は二軍暮らしが続くなど、思うような活躍はできなかった。

「もっとできたこともあります」と藤平。2017年のドラフト1位右腕が、強い決意を胸に巻き返しを狙う。

写真=BBM
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