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DeNA・山本祐大 輪の中心にいた25歳の正捕手候補 謙虚さを忘れずに成長/秋の収穫

 

今年は東とともに最優秀バッテリー賞を獲得した


 全員が丸く輪になった。中心には山本祐大がいた。チームが秋季トレーニングを打ち上げた11月18日。「来年は優勝しましょう」と手締めのあいさつをした。投手も野手も組分けし、個々の練習に特化。業務提携する大リーグ・ダイヤモンドバックスのキャンプを参考にした「DOCK式」の取り組みに、三浦大輔監督は手応えを隠さなかった。

「この期間に、何をしなければいけないのか。選手個々が明確に目的や意識を持って、みんなが頑張ってくれたと思います」

 今季の一軍捕手は戸柱恭孝伊藤光、山本とほぼ3人態勢だった。山本のスタメン出場は52試合。戸柱の43試合、伊藤の48試合を上回った。開幕から一度も二軍降格することなく、シーズンを完走したのも初めて。それでもまったく慢心することなく、攻守走、総合的なレベルアップを目指した。

 71試合で打率.277、3本塁打、16打点はすべて自己最高の成績。投手陣では特に東克樹と呼吸を合わせた。先発した24試合すべてでマスクをかぶり、一昨年、昨年と2年連続で1勝だった左腕の好投を引き出した。16勝(3敗)と勝率.842はともにセ・リーグトップ。最優秀バッテリー賞も初受賞し「ほとんど実績のない自分を信頼して、投げてくれた東さんのおかげ。東さんが自分を成長させてくれた」と謙虚さを忘れなかった。

 プロ7年目を迎える来季こそ、1998年以来の優勝が期待される。戸柱や伊藤も黙ってはいない。実りの秋をどう、飛躍につなげられるか。25歳の正妻候補に、休む暇はない。

写真=BBM
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