リーグ3連覇を成し遂げた“知将”は、すでに2024年シーズンを見据えている。中嶋聡監督は監督代行を経て、21年に正式に監督就任してから3年連続でパ・リーグのチャンピオンに君臨。中嶋監督の組むオーダーは日々変化するのが特徴で、ほぼ毎試合スタメン表に前日との違いが生まれる。
阪神との日本シリーズに敗れ、日本一を逃した23年。「悔しいですよね。勝って終わるのと負けて終わるのでは全然違う」と、ゆっくりと言葉にしながら、3勝4敗で散った2年連続日本一の夢を『現実』として受け止めた。
日本一奪回を狙う24年は、先発投手陣の整備が課題となりそうだ。エース・
山本由伸がポスティングシステムを利用してメジャー・リーグ挑戦を決断。23年に11勝をマークした左腕・
山崎福也も、国内FA権を行使して、
日本ハム入団を決めた。
24年は左腕エース・
宮城大弥を筆頭に、23年に開幕投手の大役で一軍デビューを果たした右腕・
山下舜平大、安定感のある左腕・
田嶋大樹に、23年は7月末から先発ローテに入って6勝負けなしの“新星”である右腕・
東晃平らが先発ローテの中心となっていくだろう。さらには、救援から先発に再挑戦する予定の
山岡泰輔、23年のドライチ左腕・
曽谷龍平らがスタンバイする。
指揮官は「まだまだ本当に伸びしろのあるチーム」と表現するが「新しい戦力が入ってこないと厳しい戦いになる」と腕を組む。
広島からFAで
西川龍馬を招き入れ、トレードで日本ハムから
吉田輝星を獲得。リーグ4連覇&日本一奪回へ、手綱を緩めない。
写真=BBM