伝統球団が新たな1ページを記す。通算17年間、指揮を執った
原辰徳前監督が2023年シーズン限りで退任し、44歳の阿部慎之助監督がバトンを受け取った。2年連続Bクラスに沈むチームを託された青年指揮官は就任会見で明るく語った。
「まず、僕自身が変わる。そうすればみんな変われる。全員が変われば絶対に優勝できる。来年は“アレ”ではなく、“アベ”でいきたいと思います!」
青年指揮官を支えるコーチ陣も、新陣容の発表時点で一軍の平均年齢が旧体制の「50.2歳」から「45.3歳」に若返るなど改革を印象づけた。
戦力面では課題の投手陣補強へ積極的に動いた。チームは23年リーグ5位のチーム防御率3.39、救援に限れば同ワーストの3.81。新体制発足後、外野手のA.
ウォーカーを交換要員に
ソフトバンクから
高橋礼、
泉圭輔、
オリックスからもトレードで
近藤大亮を獲得。さらに現役ドラフトでは内野手の
北村拓己が
ヤクルトへ移籍し、
阪神から
馬場皐輔が加入。さらに阪神を退団したK.
ケラーも加え、すでに5人の投手を補強した。
阿部監督が何度も口にするのが「チームとして相手を考えさせる野球をやりたい」という方針だ。今季、チーム打撃成績は12球団トップの164本塁打を放ちながらも523得点はリーグ3位。個の力を生かすべく、チームプレーを絡めた攻撃など、捕手出身監督らしい緻密な采配も見どころになりそうだ。
4年ぶりのリーグ優勝へ、新生ジャイアンツが生まれ変わる。
写真=BBM